お客さまに安全・安心・快適に高速道路を走行していただくため、道路交通に関するさまざまな課題の解決や改善・高度化に取り組んでいます。
安全・安心の取組みでは、交通事故の要因分析や対策立案・効果検証、時々刻々と変化する道路状況をわかりやすく情報提供を行う検討等を行い、安全・安心に走行できる高速道路空間の提供に貢献しています。
快適の取組みでは、社会的な損失となっている交通渋滞を減らすため、ピーク時間交通量の削減対策、人が光に反応する性質を利用した渋滞緩和対策、渋滞を極力発生させない工事規制計画などの立案や効果検証を行い、渋滞削減に貢献しています。渋滞削減への取組みは、地球温暖化の抑制にもつながります。また、休憩施設等の駐車場の利用実態を分析し、より使いやすく安全で便利な休憩施設にするための検討を行い、快適な道路施設の提供に貢献しています。
高速道路の交通事故の要因分析、対策立案、効果検証を行っています。また、近年増加傾向である高速道路の逆走や高齢者による交通事故の要因分析・対策立案・効果検証も実施しています。
【事例:中央自動車道 上り線 八王子本線料金所付近】
高速道路の工事規制テーパー部の事故を削減するために、大学と共同研究を行い事故要因分析と安全対策について検討しています。
ETCプローブデータを活用して、渋滞状況を分析しています。正確な渋滞位置や範囲を把握することができるため、より実効性のある対策の効果検証や対策工を検討することが可能となります。
【事例:東名高速道路 下り線 大和トンネル付近】
【事例:東名高速道路 下り線 大井川焼津藤枝スマートインターチェンジ~吉田インターチェンジの工事渋滞例】
お客さまの交通安全の確保を最優先とし、最適経路選択の支援や休憩施設内の混雑情報の提供等、お客さまに快適な高速道路走行を提供するために、道路交通情報提供の高度化を図っています。
高速道路の所要時間は走行する車両の速度データを車両感知器で計測して算定していますが、集中工事による車線規制時等、著しい低速での渋滞時には算定システム上精度に課題があります。そうした場合の所要時間の精度向上のため、電子端末(カーナビ・スマホ等)に搭載されているBluetooth®を用いた所要時間提供システムを開発しました。
(特許第6057945号「車両移動時間計測システム」)
AIを用いた所要時間予測を大学との共同研究で構築しました。
過去の気象データ、交通量、速度、渋滞等のビックデータからAI学習して予測モデルを構築しました。なお、このAIの学習方法及び予測アルゴリズムは特許を取得しています。
(特許取得第7065246号「旅行時間推定方法」)
【事例:中央自動車道 上り線 小仏トンネル付近】
新たな区間の開通、料金施策の変更や社会情勢の変化等が交通動向に与える影響について、さまざまな観測機器により収集した交通データを用いて交通動向の変化について分析し、今後の施策立案や効果検証に役立つ基礎資料づくりを実施しています。
サービスエリアやパーキングエリアの駐車場の利用実態を分析し、安全でより利便性の高い休憩施設にするため、駐車場の交通運用や案内誘導、駐車マス配置等、レイアウト検討と効果検証を行っています。
【事例:中央自動車道 上下線 諏訪湖SA、上り線 談合坂サービスエリア】