舗装

安全・安心・快適な高速道路空間を提供するために、重要な役割を担っているのが舗装です。また、高速道路を利用されるお客さまが最も身近に接している道路構造物でもあります。
舗装は交通荷重や周辺環境等により変状するため、常に状態を的確に把握し、適切なメンテナンスが求められます。
私たちは、舗装の状態を高速走行しながら把握できる 『路面性状測定車』 を開発し、高速道路の路面調査を30年以上にわたって実施しています。

路面性状測定車

私たちが、独自に開発した高速仕様の路面性状測定車 『ロードタイガー』
最高時速100Kmまでの任意の速度で、わだち掘れ、ひびわれ、平坦性(σ3m、IRI)の測定ができるほか、GPSとジャイロの技術による路面の縦横断計測も可能です。
以前は人力で1日数Kmしか行えなかった点検が、この車両を用いることで1日300Km~400Km以上も可能となり、お客さまの走行中でも車線規制を行うことなく、スムーズで安全な測定を実現しました。

わだち掘れ測定

車両前方のレーザー投光器から54本のレーザーを路面に照射し、ラインセンサカメラで上方から撮影することでわだち掘れを測定します。例えば、正常な路面よりくぼんでいる箇所は、レーザーのあたる位置にズレが生じます。三角測量の原理を用いて、このズレを検知することでわだち掘れの深さを測定します。

わだち掘れが発生した路面

測定原理

ひびわれ測定

ハロゲンライトで路面を均一に照射しながらひびわれに陰影を作り出し、車両後方のデジタルストリークカメラで路面を撮影することでひびわれを測定します。ロードタイガーは、時速100Kmで走行しながら、わずか1mmのひびわれも見逃しません。

ひびわれが発生した路面

撮影した路面のひびわれ
※見やすいようにひびわれを着色しています。

平坦性(σ3m・IRI)測定

車両左側に取り付けたレーザー変位計で、路面の沈下や不陸を測定します。しかし、測定する際には車両の揺れが生じるため、加速度計でその揺れを検知し、補正することで路面の平坦性を測定しています。
※IRI(International Roughness Index):1986年に世界銀行から提唱された、乗り心地と強い相関関係を持った平坦性評価指標

平坦性が低下した路面

加速度計とレーザー変位計

縦横断形状測定

GPS(全地球測位システム)と国土地理院が設置している電子基準点を使用して、路面の縦横断形状を3次元に測定します。航空機などに搭載されるIMU(慣性測定装置)の技術により、トンネル内などGPS信号を受信できない場所でも、車両の位置や傾きを瞬時に把握し、路面の複雑なうねりを測定することが 出来ます。

縦横断測定概念図

複雑なうねりが発生した路面

GPS受信機

路面の3次元評価

IMU(慣性測定装置)

お問合せ
保全管理業務のご案内
コンサルティング・調査・分析事業のご案内
電気通信・機械・建築分野について
開発事業のご案内
協力会社募集のご案内